RA 研究会 infomation

リサーチアドミニストレーションとは

概要

我が国の大学における研究費は、大きく分けると非競争的資金と競争的資金に分けられる。非競争的資金は、大学に対する運営費交付金として、毎年一定額が支給され、各大学では一定のルールに基づき大学内の各組織、各研究者に配分している。一方、優れた研究、優れた研究者に対し、あるいはまた、国家が戦略的に重点化する研究分野に対し、国の研究費の一定の割合を優先的に配分する競争的資金が、近年拡充されてきている。

文部科学省の競争的資金の推移

競争的資金は国の資金(税金)を不平等に提供する、ある意味で不平等資金であり、そのマネージメントには非競争的資金以上の公平性・透明性が求められる。公平性・透明性の維持のためには、一定の複雑なプロセスを経なければならない。研究者自身がその複雑なプロセスを全て自ら行っていたのでは、研究時間が奪われるだけでなく、事務処理に不慣れなことで処理の間違いから、結果として不祥事につながってしまう可能性もある。 実際の調査においても、研究者が競争的資金の申請書類作成及び外部資金獲得後のマネージメント等に追われ、研究時間の割合は顕著に減少しているという結果がでている。

教授・准教授・講師の各活動時間の平成15年と平成19年度での変化

競争的資金を含めた外部資金の獲得・管理、プロジェクトの運営には、高度なマネージメントが必要であり、マネージメント業務をサポートする専門的な人材=リサーチアドミニストレーターの配置が求められている。

アメリカでのの歴史は古く、第2次世界大戦前後から次第に発展し、既に50年以上の歴史を持つ。現在、アメリカには約15万人のリサーチアドミニストレーターいると言われており、研究プロジェクトの企画、競争的資金の情報提供、申請書作成支援、学内外の研究グループの連携構築、資金管理、研究遂行に関して必要な人事マネージメント、知的財産管理・技術移転、報告書作成、利益相反・責務相反マネージメント、輸出管理、研究倫理、コンプライアンス(法令や社会的規範を守ること)など、多岐にわたる業務を行っている。
日本においても、大学事務部門を中心に、実質的なリサーチアドミニストレーション業務が行われているが、競争的資金マネジメントに従事する専門的な人材が今後より一層必要となってくると考えられる。